豆知識・お役立ち情報
ダンボールには種類があり、それぞれ構造や用途が異なります。
ダンボールを扱う業者はもちろんのこと、ダンボールを利用して荷物を発送することが多い方も、ダンボールの種類をきちんと知っておきましょう。
ダンボールの構造
ダンボールは1枚の紙でできているのではなく、基本的には3枚の紙でできています。
「ライナー」と呼ばれる表の紙(表ライナー)と裏の紙(裏ライナー)に、波形の紙でできた「中しん」が接着されてダンボールになります。中しんの波形のことを「フルート」と言い、波の高さ(厚さ)によってダンボールの強度が異なります。
その他にもフルートやライナーの種類や材質、厚みなどを変えることにより、ダンボールの強度が変わっていきます。
なお、ダンボールの製函工程は、段ボールシートから箱成形までを機械で行います。
ライナー
ライナーは古紙、もしくは古紙とバージンパルプの混合を原材料にしています。
Cライナーは古紙が原材料で、Kライナーは古紙にバージンパルプが混ざっているためKライナーの方が強度は強く、価格も高くなります。
呼称 | 原材料 | 1㎡あたりの重量 |
---|---|---|
C5 | 古紙 | 160g~170g/m2 |
C6 | ||
K5 | 古紙+バージンパルプ | 170~180g/m2 |
K6 | 210~220g/m2 | |
K7 | 280g/m2 |
【強度・価格】
C5<C6<K5<K6<K7
フルート
フルートの段が高いほどダンボールに厚みがでて、強度が高くなります。
Aフルート
表記:AF
段の高さ:4.5〜4.8mm
30cmあたりの段数:34±2
Aフルートは一般的なダンボールに使われています。段が高くて厚みがあるため強度があり、引っ越しや運搬などで多く使われています。
Bフルート
表記:BF
段の高さ:2.5〜2.8mm
30cmあたりの段数:50±2
Bフルートは段が低くて強度が低いため、軽量物の梱包に使われることが多いです。
Cフルート
表記:CF
段の高さ:3.5〜3.8mm
30cmあたりの段数:40±2
CフルートはAフルートよりも段が低いのですが段の数が多いため、Aフルートと同じくらいの強度があります。日本ではAフルートが主流ですが、海外ではCフルートが主流となっています。
Eフルート
表記:EF
段の高さ:1.10〜1.15mm
30cmあたりの段数:80以上
Eフルートは段が低くて強度は低いのですが、ダンボールの厚みを抑えることができるため、ギフト箱や個装箱に多く使われます。
Fフルート
表記:FF
段の高さ:0.60〜0.75mm
30cmあたりの段数:120以上
段が低い薄型のダンボールなので、メール便を発送する際の箱に使用されることが多いです。Fフルートはかさばらないため、保管場所が少なくてすみます。
Gフルート
表記:GF
段の高さ:0.50〜0.55mm
30cmあたりの段数:180以上
Gフルートは段が非常に低く、ダイレクトオフセット印刷が可能です。直接オフセット印刷ができるので短納期対応が可能となり、安価に製作できるメリットがあります。
Wフルート
表記:WF
段の高さ:8mm(AF+BF)
30cmあたりの段数:AF+BF
WフルートはAFとBFを重ねた構造のため強度が強いのが特徴です。重量物などの箱や輸出用に多く使われています。
ダンボールの種類
一般的なダンボールは「表ライナー」と「裏ライナー」、「中しん」で構成されている「両面ダンボール」という種類ですが、その他にも「片面ダンボール」、「複両面ダンボール」、「複々両面ダンボール」といった種類があります。
片面ダンボール
1枚のライナーに中しんを貼り合わせたダンボール
両面ダンボール
2枚のライナーの間に中しんを貼り合わせたダンボール
複両面ダンボール
両面ダンボールの片側に片面ダンボールを貼り合わせたダンボール(「Wフルート」のことです)
複々両面ダンボール
複両面ダンボールの片側に片面ダンボールを貼り合わせたダンボール
箱寸法は?
ダンボール箱の寸法は、「長さ×幅×深さ mm」で表示しています。
例えば、「600×400×200」と表記されている場合は、600mmと400mmがダンボール底面の縦横になります。数値が大きい方の寸法が「長さ」になりますので、600mmが長さ、400mmが幅になります。
最後の200mmがダンボールの深さ(ダンボールの蓋から底までの高さ)になります。
まとめ
普段何気なく使っているダンボールですが、よく見てみると用途によってダンボールに違いがあることが分かります。
内容物を守るためには用途にあったダンボールを利用する必要がありますので、「製品を作ってダンボールに詰めたい」、「荷物をダンボールに詰めて発送したい」といった方はダンボールの種類にもこだわってみてくださいね。