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梱包資材と包装資材の違いについて解説します
梱包資材と包装資材は、商品を保護する目的で使用される資材ですが、それぞれ異なる目的と場面で利用されます。
梱包資材は商品の輸送や保管において使用され、例えばダンボール箱やコンテナ、気泡緩衝材、梱包テープなどが当てはまります。
一方、包装資材は商品の販売において使用され、見栄えや品質維持のために直接商品に施されます。
例えばペットボトル、紙パック、缶、シェルパックなどが該当します。
そもそも梱包は包装の一部であり、「工業包装」と呼ぶこともあります。
梱包資材と包装資材
まずは、梱包資材と包装資材の違いを見てみましょう。
梱包資材と包装資材は重複する部分もありますが、おおむね次のようなイメージで理解しておくと良いでしょう。
梱包資材とは
梱包資材とは、商品の輸送や保管において、商品を保護する目的で用いられる資材の総称です。
例えば、店舗に並んでいる商品は、そのままの姿でトラックに積まれて輸送されるわけではありません。
輸送効率を向上させたり輸送中の衝撃などから商品を守ったりするために、ダンボール箱などへまとめられ輸送されるものです。
また、輸送されて倉庫に入れられた商品は店頭に並ぶまでの間に劣化しないよう、引き続きダンボール箱などに入った状態で保管されます。
これら輸送や保管を目的に商品を包む資材のことを、梱包資材と言います。
包装資材とは
包装資材とは、商品の販売において、商品を保護したり見栄えを良くしたりする目的で用いられる資材の総称です。
倉庫などに保管されている商品を、梱包資材に包まれた状態のまま店頭へ並べるわけにはいきません。店頭へ並べるためには、梱包資材から商品を個別で取り出す必要があります。
取り出した1つ1つの商品は、デザインが施されたペットボトルや缶、フィルムなどに包まれていますが、これら商品を直接包んでいる資材が包装資材です。
包装資材のデザイン性が商品の売れ行きを左右することもあります。
そもそも梱包と包装の違いとは?
包装資材と梱包資材の違いをより明確にイメージするため、「梱包」と「包装」の違いを確認しておきましょう。
工業包装と商業包装
包装を大きく分けると、「工業包装」と「商業包装」の2種類があります。
工業包装とは、工場などで生産された商品を保管したり輸送したりする際、商品を衝撃などから守る目的で行われる包装です。
ダンボール箱やプラスチックケースなどに商品を入れ、必要に応じて緩衝材を入れる包装が工業包装です。工業包装のことを「梱包」と呼ぶこともあります。
一方で商業包装とは、商品の品質維持のために、商品へ直接施される包装を言います。また、商品の見栄えを良くして消費者の購買意欲を喚起させる目的でも商業包装が行われます。
商業包装のことを「個装」と呼ぶこともあります。
梱包は包装の一部
説明したとおり、包装には工業包装と商業包装があり、このうち工業包装のことを梱包と呼ぶことがあり、梱包とは、厳密に言えば包装の一部と理解できます。
梱包資材と包装資材の具体例
梱包と包装の違いを明確にイメージしたところで、改めて梱包資材と包装資材の具体例を確認し、それぞれの違いをさらに明確に区別しましょう。
梱包資材の具体例
ダンボール箱
最も一般的な梱包資材。輸送中の衝撃や保管中の劣化などから商品を守る働きがあります。
コンテナ
木製・スチール製・プラスチック製などのコンテナタイプの梱包資材。国内外の輸送用として広く利用されています。
気泡緩衝材
小さな気泡がたくさん設置されたシート状の緩衝材。ダンボール箱と商品の間などに置かれ、商品を衝撃から守る働きをします。
梱包に関連して利用される資材なので、広く梱包資材の一種とされています。
梱包テープ
ダンボール箱などを組み立てたり閉じたりするためのテープ。
透明タイプのOPPテープ、カラーバリエーションが豊富な布テープ、紙で作られたクラフトテープなどがあります。
包装資材の具体例
ペットボトル
PET(ポリエチレンテレフタレート)と呼ばれるプラスチックで作られた包装資材。飲料の包装として広く利用されています。
紙パック
紙製の容器をプラスチックなどでラミネートした包装資材。牛乳などの包装として日常的に利用されています。
缶
スチールやアルミで作られた包装資材。缶詰、飲料、お菓子などの食品の他、燃料などの食品以外の商品の包装資材としても用いられています。
シェルパック
商品の形状に成型したプラスチックケースへ商品を置き、台紙で挟み込んだタイプの包装資材。
プラスチック部分は透明なので、台紙のデザインとあわせて商品そのものをアピールできます。
まとめ
– 梱包資材と包装資材の違い
- 梱包資材:商品の輸送や保管において、商品を保護する目的で用いられる資材(例:ダンボール箱)
- 包装資材:商品の販売において、商品を保護したり見栄えを良くしたりする目的で用いられる資材(例:ペットボトル)
– 梱包と包装の違い
- 工業包装(梱包):商品を保管・輸送する際に、商品を衝撃などから守る目的で行われる包装
- 商業包装:商品の品質維持や見栄えを良くする目的で行われる包装
– 梱包資材の具体例
- ダンボール箱
- コンテナ
- 気泡緩衝材
- 梱包テープ
– 包装資材の具体例
- ペットボトル
- 紙パック
- 缶
- シェルパック
梱包資材と包装資材の違いや具体例などをご紹介しました。
商品をお客様の手元へ届けるまでの間、梱包資材も包装資材も重要な役割を果たします。
大切な商品を良質な状態でお客様へ届けるためには、それぞれの商品に適した梱包資材・包装資材を選ぶことが大切です。