豆知識・お役立ち情報
梱包資材の正しい使い方
梱包資材には、段ボール箱や緩衝材、梱包テープ、メール便ケース、宅配袋など、様々なものがあります。
ここでは、それら様々な梱包資材の中から、梱包の基本アイテムとも言える段ボール箱、緩衝材、梱包テープの3つを取り上げ、それぞれの正しい使い方をご紹介します。
段ボールの正しい使い方
梱包資材の基本でもある段ボール。意外に正しく使えている方は少ないようです。梱包資材としての段ボールの正しい使い方を見てみましょう。
底抜けリスクの少ない方法で段ボールを組み立てる
輸送・配送中に段ボールが底抜けしないよう、正しい手順で段ボールの底を組み立てましょう。
段ボールの底面には、短い辺が2枚と長い辺が2枚の合計4辺がありますが、先に短い辺の2枚を折り、次に長い辺の2枚を折るという順番にします。底面に一直線の裂け目だけが現れれば正しい折り方となります。
また、詳しくは後述しますが、梱包用テープの貼り方も底の強度を左右します。
重量のある商品から先に入れる
複数の商品を1つの段ボールへ入れる場合には、重い順番に底から入れていきましょう。軽い商品を先に入れてしまうと、上に重ねられた重い商品の重量により、輸送中に破損してしまう恐れがあるからです。
必要に応じて適切な緩衝材を使用する
輸送中の破損リスクが高い商品を入れる場合や、段ボールと商品の間に隙間が生じた場合には、商品の品質を維持するため適切な緩衝材を使用しましょう。
例えば、ビン類などの割れやすい商品を入れる場合には、気泡緩衝材(プチプチ)などで商品を包んだほうが良いでしょう。また、商品と段ボールの間に隙間がある場合には、紙緩衝材やエアークッションなどで隙間を埋めると良いでしょう。
緩衝材の正しい使い方
次に、緩衝材の正しい使い方を見ていきましょう。
緩衝材には様々なタイプがありますが、ここでは、もっとも一般的に使用されている気泡緩衝材(プチプチ)を取り上げ、正しい使い方を確認します。
気泡のないフラットな面を上にしてカットする
気泡緩衝材を使用する際には、商品の大きさや形状にあわせてカットする必要がありますが、気泡のないフラットな面を上にすれば、まっすぐ綺麗にカットできます。
商品としっかり密着させて包む
気泡緩衝材で商品を包む際には、しっかりと商品に密着させて包みます。商品と気泡緩衝材との間に隙間や緩みがあった場合、輸送中の衝撃で商品が破損することもあるのでご注意ください。
商品に応じて2回転、3回転で包む
ビン類などの破損しやすい商品を包む際には、1回転ではなく2・3回転で包んでおいたほうが無難です。回転数が多くなるほど、クッション性が向上して商品が破損しづらくなります。
商品を包んだ際の厚みを均一にする
商品を包む際、気泡緩衝材の厚みを均一にします。例えば、ビン類を包む際に気泡緩衝材を2回転させるのでしたら、一部が重なって3回転の部分が生じないよう、全体的に2回転の状態で留めます。
厚みが薄い部分は壊れやすくなるのでご注意ください。
ビニール製のテープで留める
気泡緩衝材を巻いた商品をテープで留める際には、紙製のテープではなく、粘着力の高いビニール製のテープで留めましょう。
気泡緩衝材の素材はポリエチレンなのでビニール製のテープと相性が良く、紙製のテープよりも固定強度が高まります。
梱包テープの正しい貼り方
最後に、梱包テープの正しい貼り方を見ていきましょう。
梱包テープの最大の目的は、段ボールを底抜けさせないことにあります。底の裂け目にテープを一直線に貼るだけ(一本貼り)の例も見られますが、より底の強度を上げるため、商品の重さに応じて以下でご紹介する貼り方も覚えておきましょう。
十字貼り
段ボールの底面の裂け目にテープを一直線に貼った後、垂直に交差させるよう真ん中にもう一本のテープを張ります。圧力が加わりやすい段ボール中心部の強度を上げます。
キ貼り
十字貼りよりも底の強度を上げたい場合には、カタカナの「キ」の字になるよう横に2本のテープを貼ります。
米字貼り
キ貼りよりも強度を上げたい場合には、十字貼りをした後、底の対角線上に2本のテープを貼ります。ちょうど感じの「米」のような形となるため、米字貼りと呼ばれます。
H貼り
段ボールの隙間からの異物混入を防ぐためには、一本貼りをした後、段ボールの隙間を埋めるように2本のテープを貼ります。アルファベットの「H」の形になる貼り方です。
H貼りは、段ボールへの異物混入を防ぐ効果はあるものの、底面の強度は一本貼りと同じです。重い商品を入れる際には、H貼りと一本貼り以外の貼り方を併用しましょう。
どの貼り方でも側面まで貼ることがポイント
どの貼り方を採用する場合でも、テープは段ボールの底面だけではなく、「側面」にも届くように貼ります。
側面まで届く貼り方をすることで強度を上げ、段ボールを持ち上げた際の底抜けを防ぎます。
【まとめ】梱包の基本を守れば商品の保護性が上がる
梱包資材の中から、ここでは段ボール、緩衝材、梱包テープの正しい使い方をご紹介しました。
ご紹介した方法は、決して難しいものではありません。難しくないにもかかわらず、これらの方法を守るだけでも商品の保護性が向上します。消費者に満足度の高い商品をお届けできるよう、梱包資材を正しく使いましょう。