豆知識・お役立ち情報
輸送する際の梱包・包装方法に規格や等級などのルールがあるの?
輸送に使用する一部梱包資材では、JIS(日本産業規格)により定められた規格があります。
ここでは、主な規格における梱包の種類・仕様、および、関連して危険物の輸送時に守るべき容器等級について解説します。
木箱の規格の種類・仕様
JISでは、木材の梱包において細かく規格化しています。具体的な規格の分類は「JIS Z1402」「JIS Z1403」「JIS Z1405」「JIS Z1407」「JIS Z1408」です。
これらのうち、一般的な輸送で特に使用頻度の高い規格が「JIS Z1402」と「JIS Z1403」の2種類。それぞれの規格内容を見ていきましょう。
JIS Z1402
輸送に使われる主要な梱包資材の1つが木箱。木箱の中でも特に使用頻度が多く一般的な規格が「JIS Z1402」となります。
適用範囲は、内容品質量が1.5t以下で、外のり寸法が長さ6.0m/幅1.6m/高さ1.5m以下。3辺の合計は7.0m以下とする規格となっています。
形状・構造は普通木箱、および腰下付木箱の2種類。それぞれ外板が密閉木箱・すかし木箱・密閉合板木箱の3種類となるため、「JIS Z1402」の木箱の規格は合計6種類となります。
以上を分かりやすく見てみましょう。
・内容品質量0.2t以下+普通木箱…密閉木箱・すかし木箱
・内容品質量0.15t以下+普通木箱…密閉合板木箱
・内容量1.5t以下+腰下付木箱…密閉木箱・すかし木箱・密閉合板木箱
JIS Z1403
大型機械(プラントやマシニングなど)の外枠に関する規格として、「JIS Z1403」が設定されています。
適用範囲は、内容品質量が0.5t以上60t以下、外のり寸法が長さ15.0m/高さ5.0m/高さ5.0m以下。形状には、密閉・密閉合板・すかしの3種類があり、通常は釘で接合が行われますが、規格ではボルトでの接合も認められています。
危険物輸送で守るべき容器等級
容器に危険物を入れて輸送する際、その容器は国際勧告(UN規格)に適合させる必要があります。
規格に適合した容器のことをUN容器と言いますが、UN容器には輸送品の危険度に合わせ、3種類の等級が定められています。各等級の内容を簡単に見てみましょう。
容器等級Ⅰ
危険性の高いものを輸送する際には、等級Ⅰの容器に入れて輸送します。第一種酸化性固体の性状を有するもの、第一種支援発火性物質・禁水物質の性状を有するもの、特殊引火物などです。
容器等級Ⅱ
危険性が中程度のものを輸送する際には、等級Ⅱの容器に入れて輸送します。第二種酸化性固体の性状を有するもの、第一種可燃性固体の性状を有するもの、第一石油類などです。
容器等級Ⅲ
等級Ⅰ・Ⅱより危険性が低い危険物を輸送する際には、等級Ⅲの容器に入れて輸送します。